平屋のデメリット

デメリット

広い土地が必要 ~建蔽率を確認しましょう~

建蔽率(けんぺいりつ)といって、土地の中で建物を建てて良い割合が決まっています。土地により建蔽率は異なります。
60%くらいが多いと言われていますが、40%の場合もあります。

~建蔽率60%の場合~
30坪の平屋を建てるには50坪、40坪の平屋では67坪が必要です。
~建蔽率40%の場合~
30坪の平屋で75坪、40坪の平屋では100坪が必要です。

【必要な敷地面積=建築面積×100÷建蔽率】で、計算できます。
必要な土地の坪数=家の坪数×100÷建蔽率でも、計算できます。

土地が決まっている人は何坪の家まで建てられるのか、土地が決まっていない人は建てたい家の大きさから何坪の土地を探したらよいのかが分かります。

建蔽率は、不動産会社がサイトに記載していることが多いですが、記載していない場合や自分で確認したい場合は市役所の都市計画課または建築指導課に問い合わせると確認できます。

日当たりや風通しが悪い

日当たりは周りの建物の大きさ、間取りの影響を受けます。
2階建てに挟まれた土地の場合はどの程度、影になるのか確認が必要です。
家が完成した後に日当たりが悪いことに気が付いても改善できないので、確認をした方が良いです。
間取りは長方形やL型にすると日が入りやすくなります。
逆に正方形に近いと家の中心に日が届きにくくなるので、暗くなります。

風通しも間取りの影響を受けます。
長方形やL型の間取りは各部屋に窓を設置しやすいです。
一方、正方形に近い間取りでは、窓を設置しにくい部屋ができてしまうことがあります。
1部屋に2つの窓があると風通しが良くなりますが、1つしか窓を設置できないこともありますね。
その場合は換気しやすい窓を設置するなど工夫が必要になります。

坪単価が高い

「平屋は坪単価が高い」とよく聞きます。
このように言われるのは、4つの理由があります。

①坪単価=建築費÷延床面積で計算できます。
平屋の場合、階段や階段上の廊下がいらないため、各部屋の大きさが同じでも延床面積が少し小さくなります。そのため、建築費が平屋と2階建てで変わらない場合、延床面積の小さい平屋の方が坪単価が高くなります。

②平屋の場合、屋根が大きくなるため、屋根材の費用が増えます。
スレートや陶器瓦、ガルバリウム鋼板など屋根材により単価が異なるため、どれくらい費用が増えるかは屋根材の種類によります。

③平屋は基礎面積が大きいので、基礎工事にかかる費用が増えます。
基礎工事費は建築費の5~10%を占めていることが多いです。
3000万の家の場合は150~300万、4000万の家の場合は200~400万です。
地盤が悪い場合は改良が必要になりますが、平屋は基礎面積が大きいため、費用の負担が大きくなってしまいます。
建築予定地が決まっている場合は、早い段階で地盤を調べてもらった方が良いです。

④間取りによりますが、外壁の面積が増える場合は、外壁材の費用が増えます。
サイディングやタイル、モルタル、ALCなど外壁材により単価が異なるため、どれくらい費用が増えるかは外壁材の種類によります。

平屋は坪単価が高いと言われますが、間取りや使用する資材の種類、地盤の状態などにより、高くなる場合もあります。
しかし、安くなる場合もあります!!(安くなる場合は1つ前の記事参照)
平屋と2階建てで検討中で、費用が気になる場合は一度、見積もりをもらってみると良いですね。

プライバシーが侵害される

この点はコミュニケーションが取りやすいというメリットにもなりますが、人によってはデメリットにもなります。

部屋で電話やオンラインゲームをしていると、会話がリビングに聞こえてしまうことがあります。
逆に部屋で静かにしたい時にリビングの会話やテレビの音が聞こえてしまうこともあります。
リモートワークをする人や子どもの思春期、受験期では対策が必須になります。

また、生活リズムが違う人がいる場合も注意が必要です。
夜に仕事に行くために日中寝ているのにリビングの騒音で起きてしまったり、深夜に帰宅して寝ている人を起こしてしまったら、ストレスが溜まってしまいます。

家族構成や仕事内容、性格、趣味などにより、メリットにもデメリットにも成り得るので、家族で検討が必要になります。

防犯対策が必須

2階建てであれば防犯対策が不要ということではありませんが、平屋の場合は外部から侵入しやすい窓が2階建てと比べると増えるため、より対策が必要になります。
寝室が2階であれば窓を開けたまま寝る日もあるかもしれませんが、平屋では少し怖いですね。
換気のために、窓を開けたままにするのも注意が必要です。
窓を開けたままにしたい場合は、人が外部から入れない大きさ・形の窓にするなど、計画の段階から防犯対策が必須です。

平屋ではプライバシーを考え、外部から見えにくい外構が人気です。
しかし、侵入されてしまった場合、外部から見えにくい外構であると侵入者が隠れやすくなってしまいます。
プライバシーと防犯対策のバランスを考えながら、外構計画をする必要があります。

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